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2019.10.17

泣けるほどフレッシュ!高校生が醸造する本格ワインとは?「塩尻志学館高校」

泣けるほどフレッシュ!高校生が醸造する本格ワインとは?「塩尻志学館高校」



ワインシティとも言われる塩尻のワインについて探るべく、ライターのイナバが現地取材を敢行。
塩尻のワインの歴史や美味しさの秘密を求めていざ出発です!





高校生が醸造する本格ワインとは?





塩尻からこんにちは。私が向かった先は塩尻志学館高等学校。
ここは、生徒がワインを醸造!?しているという、全国でもかなり珍しい高校なのです。







高校ですが醸造免許、持ってます





ワイン用ブドウの銘醸地、塩尻に位置する塩尻志学館高校は、普通科と専門学科を統合した「総合学科」を長野県下で初めて開設された学校で、約700名の生徒が在籍しています。ワイン製造をはじめ幅広〜い選択科目が用意され、2年次からは進路や適性・興味に合わせて、自分で時間割を作成するそう。(これ、うらやましいですよね〜)


そんな同校に、果実酒類の醸造免許が交付されたのは、前身である農学校時代の1943(昭和18)年のこと。ちなみに、ブランデーの製造免許も持ってます。もともとは1911(明治44)年に「東筑摩郡南部乙種農学校」として開校。1世紀以上に渡る伝統と歴史を受け継いでいます。



ワイン製造や発酵食品などの授業が!(黒板ってなんかいいですよね〜)



現在は、総合学科食品科学系コースの生徒約40名がブドウの栽培から醸造までを一貫して手掛けています
また、3年生を対象に、毎年海外ワイン研修も実施。今年は、校内審査を通過した6名がアメリカ・カリフォルニアとサンフランシスコへ行ったそう!



さすが塩尻、ワインに対する熱の入れようが違います。



同校で作られている「KIKYOワイン」は、赤・白・ロゼの3種類。しかも、国産ワインコンクールで銅賞を受賞した実力派!色調や香り、味、バランスなどの厳しい審査が課せられる、長野県原産地呼称管理制度認定ワインにも選ばれているそうですよ。



ワイン大国、長野県のお墨付き&一般市場には出回らない超貴重なKIKYOワイン!
でも、飲めるチャンスがあるんです! それは後ほど….



でも、生徒は未成年なので醸造の過程とはいえ、もちろん試飲はNO!
一体どのように作られているのか気になります!





学校内に圃場があった!





ということで、3年生の西口茉莉花さん(左)、小石ふみさん(右)に案内していただきました。まずは校内のブドウ畑へGO!



2人とも海外ワイン研修の参加者。カリフォルニアワインの代表的産地・ナパをはじめ
各地のワイナリーを巡ってきたそう。2人が眩しすぎる。



垣根仕立て約700㎡、棚仕立て約2600㎡の圃場では、メルローをはじめコンコードやカベルネ・ソーヴィニョン、マスカット・ベリーA、ナイアガラ、シャルドネを栽培。


9月末の収穫を目前に控え、芽の脇から出てくる枝を間引く作業をしています。整えることで、日当たりや風通しを良くし、湿度の上昇も抑えられるそう。冬は、降り積もる雪のなか剪定作業を行っているそうですよ。



3年生は一人あたり4本ほどを担当。もちろん「仕立て」から生徒が行う



「葉っぱや枝の状態を見ればサボっているかどうかすぐ分かっちゃいます(笑)」



西口さんのぶどうはこちら!



すでに色は十分ついているので、あとは 糖度の上がり待ち。水分量が多くなると糖度が下がるまたは上がらないため、お天気を見ながら収穫のタイミングを探っているそう。この時期の雨は本当に心配なんだそうです。





ワインを作ってみたくて関西から塩尻へ




そもそも2人はなぜ、ワイン作りを選んだのでしょうか。
高校生の頃から、明確な目標ややりたいことがあるって素敵やん(何故か関西弁)。



なんと西口さん(右)は、ワインを作ってみたくて関西から引越してきた!



「地元のBOOKOFFで、長野県の情報誌『KURA』を見つけて。『ワイン醸造家になる』という見出しに惹かれたんです。『新しい面白いことがしたい!』と考えていた時だったから、思い切って入学を決めました」と、関西から引越してきたという西口茉莉花さん(右)。


卒業後は醸造家かと思いきや、大学で国文学を学びたいそう。今も他の授業では、古典文学から各時代のお酒の飲み方を研究するなどされています。



「山や自然に魅力を感じる」という小石ふみさん(左)は、卒業後はさらに農業を学ぶべく大学へ進学予定。醸造前後の香りの変化に興味を持ち、今はブドウ以外でもイチゴやモモなどの果物で研究中とのこと。


意外にも(?)描いている未来は、醸造家だけではないようです。
一つに捉われず好奇心が赴くままに選択して実行し、知識や経験をしっかり身につけていく姿に、イナバはすっかり感動。その先の広がりもまた無限大だなぁとしみじみしちゃいました。



自身の高校時代と重ね合わせても、やっぱり眩しすぎる!





高校生がワインをつくる





ブドウを収穫したら糖度を測り、本格的にワインづくりが始まっていきます。
ちなみにナイアガラなら1000Kgで約700リットルのワインが作られるそうです。これはなかなか贅沢な搾汁率だそうで、利益を目的としない”高校”ならではのようです。


先生とも和気あいあいでとってもいい雰囲気!楽しそう!



この「除梗破砕機」で茎を取り除き、ブドウの粒を潰していきます



種や果皮の渋みが出ないよう、パッと手で潰すくらいの強さで潰すことで、「高校生らしいフレッシュな味わいが楽しめるワイン」になるのだそう(先生談。先生も醸造歴は7年になるそうです!)。赤ワイン用ブドウは、果皮や種子ごとタンクへ。白ワイン用ブドウは除梗破砕後、圧搾機で搾汁します。


白は、冷却機能がついたサーマルタンクへ



赤はこちらのタンクへ。2190lも入る!



赤ワインは、この巨大しゃもじで毎日掻き混ぜる!



「酵母を入れるとアルコール発酵が始まるので、もう私達は口にできないんです。酵母を投入する際は、『入れるよ!』『いい?』『いいの?!』『きゃー』なんて言いながら、ワインとなるブドウたちにみんなで別れを告げています(笑)」(西口さん)



その後の調整は、香りや化学分析、実験データをもとに行っていきます。発酵を終えたら、樽に入れて1年ほど熟成させます。



これが樽部屋。16℃に設定されています。
あれ? 後ろになんか見える



海の生き物! きのこも生えてる



「日除けのために窓に板をつけたんです。せっかくだから生徒達に自由に書いていいよと言ったら・・・思ったよりへただったんです(笑)」(by先生)。


ほのぼのしたところで、地下の貯蔵庫へ。県内の高校で地下室があるのはココだけ! という貴重なお部屋です。


貯蔵庫も16℃。醸造年や種類ごとにワインの瓶がズラリ



樽から出した赤ワインは、瓶詰めにしてさらに1年寝かせます。ラベルやキャップシールはすべて生徒による手作業。


そうして生徒たちがちょうど20歳を迎えた年に、学校から、自分たちで仕込んだワインがプレゼントされるそうです。なんと粋な計らい!一生の思い出になりそうです。


ワインは、毎年約6000本作られ、7月に行われる学園祭「桔梗祭」でのみ販売されます。その味わいと貴重さから、毎年長蛇の列ができるそう! 



3種の味わいはこんな感じ↓


●赤:フレッシュで若々しい香り
●白:やや甘口。ナイアガラ本来の芳醇な香り。
●ロゼ:イチゴキャンディーを思わせるような甘い香りを残しつつコクもある。女子っぽい雰囲気のワイン





授業の一環とはいえ、ブドウ栽培から醸造まで生徒自らの手で行っている塩尻志学館高等学校。ワインを多角的に学べる上に、こんなに本格的なワインを作っているなんてビックリしました。今年はコンコードのジュースを作る計画もあるそう。とっても楽しみです!皆さん、放課後の貴重な時間をいただき、ありがとうございました!



先生との写真「俺、キミドリすぎない!?」(by先生)





なんと!高校生が作った「KIKYOワイン」を

東京で飲めるイベントがあるんです!




11/9にホテル雅叙園東京で開催される塩尻ワインイベント「SHIOJIRI GRAND WINE PARTY 2019」では、

15ワイナリー+1高校、約90種のワインが登場。

今回ご紹介した塩尻志学館高等学校のワインが、なんと5品種が登場します!普段は絶対に飲めない貴重なワインです!

(ナイヤガラ、メルロー2014、メルロー2017、マスカットベーリーA、コンコード)


他にも、日本ワインコンクールで金賞を受賞したワインから、滅多に市場で見ることのできない人気ワイナリー、新規ワイナリーの初醸造ワインまで、

塩尻ワインの魅力がぎゅっと詰まっています。是非会場へ足を運んでみてはいかがでしょうか?








塩尻志学館高校




住所/塩尻市広丘高出4-4

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